「自分には育児が合わない・向かない」と思われたことは、ありませんか?
私自身(脳外科医、2児の母)、育休中に泣いたことがありました。
今回は、「自分が育児に向かない、と思ったときの対処法」について、お話します。
きっと、「育児に向いていないワケではない」とわかり、気持ちが軽くなりますよ。
育児に向き・不向きはある?
271人のママを対象にしたアンケート調査で、65%の女性が「育児に向いていない…」と思ったことがあると回答しています。
出典:「育児に向いていないかも…」と思ったことある?ママたちがそう思う瞬間と解決法を大調査 | kufura(クフラ)小学館公式
しかし、向いていないと思っているだけで、実際は向いていないワケではないことも多いです(後述します)。
確かに「育児に向いている方はいる」と私は思います。
育児教室主催のベテラン、育児本を出版されている方、知育やカウンセリングに関わる方などです。
育児に向かない人の特徴
自己中心主義
子育ても大事とわかっているけれど、自分のしたいことを優先してしまう。
例えば、病院の待合室にて。子どもに動画をみせながら、自分は、スマホでゲームをしている。子どもが走り回って危ないのに、悠然とお化粧している。
このように、注意を払うべき場面で、自分を優先するケースです。
あるいは、自己実現の思いが強く、子どもへの思い入れがうすい場合、「育児に向かない」と思うかもしれません。
完璧主義
育児も家事も仕事も、あれも、これも完璧にこなさなければならないと思っている。
全て完璧でないと気が済まず、毎日気が張って、がんばりすぎる。しかし、こなせずに悩んでしまうケース。
自己肯定感が低い
親自身が、幼少期に愛情をかけられず育ったために、子どもを愛せないことも。
あるいは、子どものお世話がうまくいかないと、放任してしまう。相談せず、解決しようとしないケースです。
また、自分だけができないと思い込み、自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
ホントに向かないワケではない
「あてはまるかも…」と思われた方が、いらっしゃるかもしれません。
しかし、育児に向かないとは限りません。
本当は、
・育児に慣れていない
・育児に疲れた
・ストレスがたまった
・自分に余裕がない
ことが原因で、「育児に向かないと思っている」のかもしれないのです。
「育児ストレスがたまって限界」な時は、「もう、ダメだ!やっぱり育児に向いていない」と消極的になってしまいます。
なぜ、泣けたのか
私が泣いた理由を考えてみると、
✓不慣れな育児
✓虚無感・孤独感
✓精神的ストレス
慣れない育児でクタクタな上、社会に出られないつらさ。何もしていないのに、1日が終わってしまう虚無感。試験勉強も進まず、悩んでいました。
とっても小さくてやわらかい赤ちゃんを、放り投げたい気持ちになったことも。
そんな、いっぱいのときに「ママも休んでいいんだよ~、十分がんばっているよね」ってお歌を、YouTubeで拝見したのです。
そのときに、こみ上げるものがあって、ブワっと涙があふれました。
必要だったのは「共感」と「休息」だったのです。
共感と休息を得るための対処法
では、どうすれば、共感と休息を得られるのでしょう。
共感を得る
話をきいてもらう
育児中は、どうしても孤独となるので、配偶者・親・友人など、誰かに話をきいてもらうのが、一番です。
ご夫婦で、1日少しの時間だけでも会話をしてみましょう。感謝の気持ちを伝え合うと夫婦仲もよくなります。
ワンオペであれば、近くのコミュニティセンターや育児ひろばに、ぜひ足を運んでみてください。
同年代のママ・パパ、保育士・ボランティアの方と交流することで、子育てのアドバイスを受けることもできます。
育児マンガ・ブログを読む
例えば、育児に関する悩みを検索すると、様々なブログを読むことができます。
「わー、一緒の思いなんだ」
「同じように皆悩んでいる」
と気づくことができます。
育児マンガも、内容がおもしろくて妙に納得できたり、赤ちゃんの、”ぷにぷにほっぺ” に癒されたり。
皆さまが、奮闘しながら育児されていることを知り、「育児をしていると、壁にぶつかることもあるけど、それは、決して育児に向いていないから、ではない」とわかるのです。
休息を得る
タスクを見える化する
育児は、慣れるまでが大変です。慣れないうちは、やるべきリストを作り、タスクを明確化すると、効率があがります。
授乳、オムツ替えは常時ですが、予防接種、検診の予定、行事などは、いつも見るカレンダーに記載して忘れないようにしましょう。
タスクを共有・指導する
ときには、配偶者や第三者に育児を任せて、自分ひとり時間をもてるといいですよね。
そのためには、育児担当者が、授乳(ミルク)、オムツ替えができるよう、うまく指導することも大切です。
外部リソースの利用
家事・育児を第三者にお願いする方法。
・ファミリーサポート
・一時預かり
・ベビーシッターサービス
・家事代行 などです。
休息時間に、すべきこと
とにかく寝て休む
育児は体力勝負。睡眠不足だと身体がもちません。可能な限り、寝て休みましょう。
外に出てみる
外に出ると、子どもの外気浴になる・身体を強くするだけでなく、自身の気分転換になります。
子どもを預けた場合、「ひとりで外に出る」のは貴重な時間。自由に過ごしてみてください。
目標を持つ
ダイエットをする。英語をする。ブログを書く。資格をとる。何でも構いません。
何か目標をもつと、スキマ時間に、意欲をもって取り組むことができます。
趣味をする
趣味の時間にあて、好きなことをする。何も考えずにダラダラ過ごすのもよいでしょう。
育児につかれたら
泣いたっていいんです。中に溜め込むより、外へ吐き出す方がいいんです。
泣けば、意外とスッキリして、気持ちを切り替えられます。
どうしてもつらくなったら、周りに相談してみましょう。
まとめ
・育児に向かない人の特徴
・ホントに向かないワケではない
・共感と休息を得るための対処法
についてお話しました。
真剣に悩むこと自体が、子育てにしっかり向き合っている証拠です。
「育児が楽しくない」とお悩みであれば、「育児を楽しむ方法、ラクにするコツ」も、ぜひご覧ください。