脳神経外科医って、どんな日々を過ごしているの?
- 脳神経外科の日常が気になる
- ルーチンワークを知りたい
- 入局を考えている
そんな医学生・研修医の方にぴったりの記事です。
- 脳神経外科の週間スケジュール
- 手術・回診・カンファレンス
の頻度 - 具体的な業務内容
では、徹底解説していきます。
週間スケジュール例
実際、脳神経外科をローテートすると、どんな勤務体制か、わかりますよ。
※スケジュールは病院ごとに異なるので、研修先のホームページをご参考ください。
具体的な業務内容と頻度
カンファレンス
頻度
週に3回~毎日。
内容
緊急入院・入院中の患者のプレゼンテーションを行い、皆で情報共有し、今後の治療方針を決定します。
術前検討会では、手術の手順を確認します。
術後検討会では、手術のビデオを供覧し解説します。上級医より、こうすればなお良かったなど、フィードバックしていただき、次回の手術に生かします。
抄読会では、論文から最新トピックを知り、知識を深めます。
<専門カンファレンスについて>
当科では、機能外科チームは、脳神経内科と合同カンファレンスを行い、パーキンソン病の外科治療の適応を判断し、手術を要する場合は、脳神経外科が引き継ぎます。
脳血管内治療チームは、脳血管内手術予定患者の手術方法に関してカンファレンスをしています。
回診
頻度
週に2回。
内容
病棟患者の総回診にて、教授や所属長が先頭となり、医局員全員で患者を回診します。
主治医・担当医は、簡潔に患者のプレゼンテーションを行います。
<回診プレゼンテーションの内容>
・病名
・症状
・治療経過
(手術予定・術後〇日目)
・今後の方針
教授・所属長が患者の診察を行い、不明な点があれば担当医に質問し確認します。
必要時、担当医に提案をします。
担当医は、慣れないうちは回診に向け準備が必要。
例えば、各患者のリハビリの進行度合い、内服薬の詳細、転院先、転院日を把握する必要がある。
(覚えられない場合、自作メモ持参)
手術
頻度
週に2~3回。
内容
<開頭手術>
脳腫瘍、てんかん、覚醒下手術、神経血管減荷術、開頭血腫除去術、開頭生検術
<穿頭術>
定位的脳生検術、機能的定位脳手術、内視鏡的血腫除去術、定位的血腫除去術、慢性硬膜下血腫除去術、脳室ドレナージ術
<その他>
脊椎・脊髄外科、小児の手術、シャント術
<血管内手術>
脳動脈瘤コイル塞栓術、硬膜動静脈瘻、脳動静脈奇形、頸動脈ステント留置術、血行再建術、腫瘍塞栓術
<緊急時の手術>
外傷の手術(急性硬膜下血腫、急性硬膜外血腫、陥没骨折)、脳出血、脳梗塞、
開頭減圧術
<大学病院と地方病院の違い>
扱う疾患が若干異なる。
大学病院:専門性が高く様々な疾患が集まるため、幅広く疾患を学べる。
市中病院:脳卒中・外傷が主体。
もちろん、病院により脳腫瘍の手術や血管内手術も行う。
若手は、市中病院で執刀医として研鑽を積むことが多い。
病棟業務
頻度
毎日。
内容
担当患者の回診・診察。
検査結果確認・患者への説明。
創部交換、抜針。
点滴、内服薬オーダー。
看護師への指示出し。
リハビリテーション紹介。
食事形態の考慮・変更。
各種検査
頻度
週に数回。
内容
脳血管カテーテル検査。
造影CT、MRI検査の立ち合い。
核医学検査。
腰椎穿刺。
腰椎ドレナージ。
やることがいっぱいと悩む必要はありません。
ルーチンワークなので慣れてきます。
救急対応
頻度
担当制。週に3回程度。
内容
救急患者が来院したら対応します。
大学病院では、救急科が初期対応し、脳外科Drコール。
市中病院では、自分が初期対応します。
緊急手術症例は、直ちに手術になります。
大体の業務内容はわかりました。
勤務後はどんな感じ?
定時に帰れるの?
開始時間
朝の集合時間は病院ごとに異なりますが、7:30や8:00が多く、
朝方生活に慣れてきます。
終了時間
手術日は手術の長さによります。
術後の患者さんを診て終了になります。
夕方のカンファレンスがない日は、各自業務が終了すれば帰宅可能です。
自習時間
業務の合間や業務終了後の自由時間に、
手術の予習・復習をする
論文を読む
縫合の練習をする
など各自が自由に勉強します。
メリハリのある科なんだね!
術後は、呼び出しに対応できるようにしておくことを忘れずに。
忙しそう。プライベートは叶うのかなぁ?
ご心配なく。
次回は、脳神経外科医のプライベート・余暇について語りますね!
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気になる!脳神経外科医のプライベート・余暇はどんな感じ?実例もご紹介。
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