・フルタイムか時短か迷う
・育休明け当直をすべきか
そんなお悩みを解決すべく、未就学児を育児しながら、フルタイム当直ありに勤務している現役脳外科医が、「常勤か時短を悩む女性医師」に向けて書いた記事です。
実際、私自身が復帰前に本当に悩んだので、体験談をシェアします。
時短のメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
---|---|---|
時短 | 送迎の融通 がきく | 内容に不満足 給料が下がる |
常勤 | キャリアに プラス | 両立がしにくいかも |
時短の最大のメリットは、保育園への送り迎えができ、育児との両立が比較的しやすいこと。デメリットとしては、仕事にやりがいを感じない、給料が下がることなどがあげられます。
常勤の最大のメリットは、治療にメインに関われること。時短でも診療は可能ですが、時短という理由で任せにくい業務も。例えば、長時間手術。術後管理も可能なので、主治医として任せてもらえる(いい意味で)。
将来のキャリアを考えると、常勤が望ましいかもしれません。例えば、脳神経外科の場合、指導医を取得する場合は、常勤が条件です。
一方、常勤のデメリットは、育児との時間の調整が難しいこと。業務内容によって、残業を要することも。その他、遠方やご家庭の理由で、時短を選択せざるを得ない場合もあります。
上記の表のように、あなたにとっての、メリット・デメリットを書き出してみてください。
当直をする・しない?

まず、子どもが〇歳まで免除、休日の日勤を当番で担当するなど、病院の規定を確認します。次に当直の有無について、自分なりの希望、意見をまとめましょう。
例えば、子どもが1歳、夫が単身赴任なので免除してほしい、月1回なら担当できるなど。勤務先に育児中の女性医師がいる場合は、参考にしてもよいと思います。
家族と相談し、所属長との面談を経て決定します。先方の説明を聞いたうえで、あなた自身の考えを伝えるようにします。
当直のメリットは、職場において周りから認められること。当直しないことが一人前として認められないわけではありませんが、対等の立場として、医師だけでなく、医療スタッフからも頼られます。
夜勤は、それなりの負担があり、育児を家族に任せなければなりません。無理は禁物ですが、当直明けで帰宅可能な場合もあるので、回数を減らす、あるいは休日の日勤を担当するなど、一度相談を。
実際大変?私の場合
大学院生で出産を経験し、臨床4年のブランクを経て常勤復帰しました。ブランクがあることに大変不安がありましたが、徐々に慣れていきました。
当直は、月4回が必須と(中途採用のため、免除外だった)2歳を育児中でしたので、まずは月1回からお願いしたいこと、休日は日勤帯の業務を担当したい旨をご相談しました。
徐々に回数を増やすことにして、自分の中では、月2回担当なら可能かなと思いましたが、折衷案で月3回の当直をしました。
「大変か?」と聞かれたら、「家族と協力したら、意外と何とかなったよ!」というところ。夫と当直が重ならないよう、今日はどちらが送迎をするか、緊急時はどうするか、マメに連絡をとっています。
仕事の大変さは、病院の機能によります。重症をみる3次救急、病床数の多い病院、主治医制、オンコールあり、人員不足では、必然的にハードになるでしょう。
2歳までは早退も多い

心配事は、発熱など保育園からの緊急呼び出しへの対応。仕事中、どうしても対応せねばならない場面があります。
実際、2歳までは保育園からの呼び出しが多く(発熱・体調不良など1ヵ月に1~2回)、お迎えをして小児科を受診、自宅で数日看病を要することも多々ありました。
上司へホウレンソウをして早退しますが、(欠員補充は上司の責務)罪悪感がハンパなく、病児を家でみることに疲弊します。母親である自分ばかり対応に追われると、パートナーへの不満も募ります。
私はお守りとして、病児保育、ファミリーサポートに登録しています。実際利用することがなくても、安心感が違うのでおすすめです。
周りはどうか?
・子ども3ヵ月、常勤当直あり
・子ども5歳、常勤当直なし
・子ども2歳、時短当直なし
・出産を契機に転職
様々で、正解はありません。
復帰に際し、私も非常に悩んだ時期があり、「常勤当直あり」に復帰した先輩に意見を聞きました。パートナーも激務なので、夜間は実家に子どもを預けていたとのこと。
工夫は「子どもが小さくても、母親だけでなく家族皆で育てる」「パートナーが激務でも、なるべく家事育児も分担する」「平日ワンオペなら、休日は育児を任せる日を作る」「シッターサービス、家事代行をお願いする」
時短の実際は?
パートナーが医師で、勤務先も遠方、3人育児しながら時短勤務の同期。小学生の子どもがいるので、保育園の送り迎えは実母にお願いして、両立しています。
業務は、入院患者や新患外来。救急疾患を担当することはなく、オンコールがないため、比較的働きやすい。一方、キャリアは現状維持というところだが、自分のペースで働けるので問題ないとのこと。
その他、やりがいに欠ける業務で、将来のキャリアを見通せないという意見もあり、やはり業務内容によるところが大きいみたい。
アドバイス
・なりたい自分を描こう
・家族と意見を共有しよう
・定時退勤をめざそう
・当直するなら割り切ろう
まずは、あなた自身の将来の理想や考え方をまとめ、家族と、どのような勤務体制がベストか相談し、協力体制を整えましょう。
復帰後、1週間のリズムをつかみます。やることの優先順位をつけ、定時退勤を目指せるとよいですね。
もし、当直をすることになったら、子どものことは家族に任せ、当直時間はひとりで勉強できる、給料面でもプラスと割り切ります。翌日早くお迎えにいける!子どもとの時間を楽しみにする!とプラス思考で貪欲に学びましょう。
「子どもがかわいそう」と周りに言われても、あなたが決めたことなら、自信を持って進んでください。子どもはたくましく成長していきます。もちろん、当直しないのも選択肢。
まとめ
時短か常勤かに関わらず、何らかのカタチで必ず貢献しています。あなたがどうのように働きたいか、将来どんな人生にしたいか、キャリアを積んでいくかという考え方によります。
したがって、働き方は様々で、だれも否定しません。仕事を一時中断しても、アルバイトのみでも、あなたが納得できるならそれで構わないのです。研究や開業という道も。
時々によって、その環境でできることに挑戦していくというスタンスでいれば、チャンスがあるかもしれません。一緒にがんばりましょう!